
続きです。
何かに追われるように暗闇を走るヘンリー。手にはピストルがあります。
そしてそのピストルを撃つと現実にも撃っていてモーティマー先生が悲鳴をあげます。
気がついたヘンリーは自分の手にあるピストルを見て、
「Oh my God、ごめんなさい、本当にごめんなさい。」と言って走り去っていきます。

バスカヴィル。
シャーロックとジョンは博士とバリモアのオフィスにやってきます。
中に入るとシャーロックは「ジョン」と呼びかけジョンは「Yeah, I’m on it.」と扉の所で見張ります。
「I’m on it.」ってよく捜査もののドラマに出てきますが「了解」とか「やってるよ」とかそんな意味です。
「ハウンド計画。必ずどこかに保存されているはずだ。インディアナ州のリバティにあるCIAの施設の実験なんだ。」
博士がPCにログインし、「HOUND」で検索しますがアクセス拒否になってしまいます。
「私ではアクセス拒否されるわ。」と博士に
「じゃ、拒否を覆すパスワードが必要だな。」とジョンが言います。
「バリモア少佐のパスワードなら。」
博士が言うとシャーロックは「パスワード」と呟きながらバリモア少佐の部屋に入ります。

シャーロックが「パスワード、パスワード」と呟く場面、なぜか私はものすごくツボで、
自分でもパスワードを忘れて探している時つい「パスワード、パスワード」と呟いちゃいます。
バリモアの椅子に座り「パスワードを考えたときここに座ってたはずだ。」と、推理を始めます。
「彼を描写してくれ。」
「彼に会ったでしょ。」
「いいから、話して。」
「あー、彼はひどく規律に厳しくて、時代に逆行している、スエズに派遣されたタイプの男よ。」
(スエズは、昔英国がスエズ運河でゴタゴタしてた頃の話でしょうかね?)
「いいね、素晴らしい。時代遅れの伝統主義、子どもの名前をパスワードに使用するタイプではない。」
壁に貼ってある子供が描いた絵を指しながらいいます。
「彼は仕事を愛している。誇りに思っている。仕事に関連した事だ。目の高さには何がある?」

右手で示しながら「書籍」左手で「Jane's Defence Weekly」(これは軍事と軍需産業の週刊誌です)
そして本のタイトルを追っていきます。
「ハンニバル」「ウェリントン(ウェリントン侯爵)」「ロンメル(ドイツの名将ロンメル元帥)」
「チャーチルの”History of the English-Speaking Peoples”全4巻」
(History of the English-Speaking Peoplesは「英語圏の人々の歴史」という著作です)
「チャーチルを好んでいる。”The Downing Street Years”(サッチャーさんの回顧録)
1、2、3、4、5種類のサッチャーの伝記。」
そして左側を見ると
「おそらく1980年代の父と息子の写真。バリモア・シニア。殊勲従軍勲章の勲章。」
「その日付だとフォークランド退役軍人か?」
「そうだ。だからチャーチルよりはサッチャーに賭けてみよう。」
(フォークランド紛争はアルゼンチンとの領有地をめぐる紛争で、「英国病」も原因のひとつだと言われ、
英国病を救ったのがサッチャーさんなのでこんな結論?間違っていたらごめんなさい)
「それがパスワード?」と博士に「いや、バリモア少佐のような男はファーストネームを使う。」
シャーロックは部屋から出てPCに向かいます。
またしても趣味の時間がやってまいりました。
この場面のシャーロックの瞳にほとんどの方がやられちゃったのではないでしょうか。
すごい演出と効果ですよねー。
シャーロックの瞳はそこらへんの宝石より美しいと思いますよ。
(シャーロックというよりはベネディクトさんですが。。。)
あまりにキレイなので大量の画像を貼ってみたのですが、
さすがにちょっと怖かったのでかなり削ったんです。これでも(笑)

「Margaret 」と打ちかけて「Maggie」と打ち直し実行すると検索が始まりました。
ジョンもPCの前にきます。
HOUND計画の情報が画面に映し出されます。
(画面に出てくる言葉で()内に訳してみましたが?な感じですみません。。。)
「extreme suggestibility(極度の暗示性)」「fear and stimulus(恐怖と刺激)」
「conditioned terror(テロの準備)」「aerosol dispersal(エアロゾール散布」
その後、人物の写真と名前が表示されそれぞれの頭文字を並べます。
Leonard Hansen
Jack O’Mara
Mary Uslowski
Rick Nader
Elaine Dyson
それを見た博士が「ハウンド」と声に出します。
更に画面には恐ろしい場面が映し出されていました。

「Paranoia(パラノイア)」「Severe frontal lobe damage(重度の前頭葉損傷)」
「Blood-brain(血液脳)」「Gross cranial trauma(頭蓋外傷)」
「Dangerous acceleration(危険増加)」「Multiple homicide(多発する殺人)」
いくつかのワードと悲惨な写真にジョンは「Jesus」と呟きます。
「ハウンド計画。信じられないほど暗示にかかりやすくさせる新薬だ。
恐怖と刺激によって敵を完全に混乱させる対人兵器として使用したかったが
1986年に中断し情報を隠ぺいした。」
シャーロックの説明に博士が「被験者を使ってテストをしたから。」と言うとシャーロックは続けて
「長期に及ぶテストは彼らの正気を失わせたんだ。ほとんどは制御不可能なほど攻撃的になっていった。」と言います。
「誰かが実験を続けていた?」とジョンに「おそらくこの20年改良を重ねてきた。」とシャーロック。
「誰が?」と博士。ジョンは「知っている名前はある?」と聞きますが「ないわ」と博士。
「5人の主要な科学者、20年前・・・」そう言いながらシャーロックは再びPCの写真を検証します。
「20年前だと多分僕たちの友達は写真の後ろのほうにいるんだ。1986年に実験できる年齢の誰か・・・」
そしてシャーロックはひとりの男性に目をとめると、
「多分アメリカにいたから携帯電話を”cell phone”と言うんだ。覚えているか?ジョン。」
「うん。」
フランクランドが「僕のcell番号」と言っている場面が出ます。
「電話番号をくれた時だ。」

「何てこと。ボブ・フランクランドだなんて。だけど彼はそんな仕事はしていないわ。
つまり、彼はウイルス学者でこれは化学兵器よ。」
「だが彼はここが始まりなんだ。この薬が兵器になると妄想し、確信し続けてきた。
電話番号をもらってよかったよ。」シャーロックはポケットからメモを取り出し、
「ちょっとした会合をセッティングしよう。」そう言ってPCから離れます。
ジョンがPCを眺めていると電話が鳴ります。
「ハロー」ジョンが電話に出ると女性の泣き声が聞こえてきます。
シャーロックも立ち止まりその様子を観察しています。
「誰ですか?」ジョンの問いかけに「ヘンリーを探して」電話はモーティマー先生でした。

ジョンはシャーロックの方を向き「ルイーズ・モーティマーだ。」と知らせると
「ルイーズ、何があった?」と聞きます。
「ヘンリーは過去を思い出そうとして・・・銃を持ってたの。彼は銃を持って・・・」
「何だって?」
「彼はどこかに行ってしまったの。彼を止めないと。何をするかわからないわ。」
「君はどこにいるの?」
「彼の家よ。私は大丈夫だから。」
「わかった。君はそこにいて。誰かそこに行かせるから。」
ジョンが電話を切ると「ヘンリーか?」とシャーロック。
「彼女を撃った。」
「消えた?」
「うん。」
「ヘンリーが行く場所はひとつしかない。全てが始まったところだ。」そしてレストレードに電話をします。
「レストレード。銃を持ってデュワーズ窪地に来てくれ。今すぐだ。」

続きます。