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シャーロックとアイリーンの情熱の夜

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正典の「ボヘミアの醜聞」はアイリーン・アドラーとともにとても人気があるそうですね。
ボヘミア王の依頼でアイリーンを追っていたシャーロックが結局出し抜かれてしまう話ですが、
シャーロックを手玉に取りつつ最後は愛する人と逃げていく、とても鮮やかで潔い女性だなーと思いました。

BBC版のベルグレービアの醜聞もラストこそ違いますが、
ララさんのアイリーンも美しく賢く、そしてやはり潔い女性でした。
最後にシャーロックが「The woman」ザ・ウーマン(あの女)から敬意を込めたジ・ウーマン(最高のとか高貴なとかそんな意味だそうです。)
に変えたのも、ボヘミアのラストを踏まえているのだなと思ったりもしました。

なのに・・・なのに・・・

ベネディクトが「シャーロックとアイリーンはカラチで一夜を共にしたに決まってるんだよ!」
と頑なに言うもんですから、かなりトホホでしたよ。
御大たちでさえボカしている事をなぜ君が言いきっちゃうかなー。
そもそもカラチに言った事も明確にはしていないのに・・・
カラチに関してはマイクロフトの「自分を欺けるのはシャーロックだけ」のセリフが裏付けていると思いますが。

とにかく、シャーロック・ホームズとあろう男がそんな俗っぽい感情で流されてほしくないんです。
と、ファンはいつも勝手な事を言っちゃうのですが、これだけは譲れません。
関係があった後にThe womanて言われても何かちょっと…な感じなんです。

なので少し前にシャーロックコンでモファットさんが明らかにしたカラチの顛末が
Sherlockologyさんのところに掲載されていると知って読むのがちょっと怖いんですけど、
とコメントでMistyさんに愚痴ったら、「ベネさんの無駄な抵抗だったから大丈夫」と教えていただいて、
Yam Yam さんにも「軌道修正だと思う。」と言っていただいたので、すごく安心して読んじゃいました。

ひとまず訳してみました。
わからなかった部分もありまして、そこはいい加減にやっちゃってます。


SHERLOCKED: WHAT HAPPENED AFTER SHERLOCK RESCUED IRENE?



今まで解明されていなかった驚くべき新事実がシャーロックコンでモファットさんが明らかにした、
という前文から始まりますがこの部分は省略します。

2011年8月に撮影、2012年のお正月に放送された当初は880万人が視聴したS2のそのエピソードは
サー・アーサー・コナンドイルのシャーロック・ホームズの短編「ボヘミアの醜聞」の、
別名「The Woman」で知られるアイリーン・アドラーを中心にしたストーリーだが
「彼を鞭打つ女性」としての悪名が高いのも特徴だ。

ドイルバージョンではボヘミアの国王が自身とアドラーが一緒に写った
不利な証拠になり得る写真を取り戻すためホームズを雇った。
しかしホームズが写真を探すために綿密な計画を立てたにもかかわらず、アドラーに完敗した。
彼女は逃げるだけではなく身を隠すために男装し、ホームズに別れを告げた。
結局ホームズが気づいたときには手遅れだった。

ステーヴン・モファットによるBBCシャーロックは、
携帯に保存している英国王室の女性と彼女自身が写っているスキャンダラスな写真が切り札となる前に
シャーロックとの見事なゲームの末マイクロフト・ホームズによって没収され捕えられることになり、
テロリストによってカラチで断頭の刑を受ける事になる。



モファットはララ・パルヴァーのアイリーン・アドラーがベネディクト・カンバーバッチのシャーロックを
SM用の乗馬ムチで彼を打ち「あなたに覚えていて欲しいからよ。あなたを打ち負かした女を。」と彼女に言わせ、
ジョン・ワトソンとホームズの長男に気づかれずにシャーロックがアドラーを助けに行き処刑から救った。
このようにドイルの原作同様、アイリーンは結局シャーロックに負けていなかったようだ。

しかしスティーヴン・モファットは彼女を救出した夜のシナリオでイアン・フレミングのジェームズ・ボンドのような
ヒロイックな登場人物を彷彿させていた事とはまったく別の意図があることが発覚した。
実際、ベネディクトさえ2012年10月のチェルトンムリテラシーフェスティバルにおいて2000人の観衆の前で
「彼は彼女に打たれたと言うけどイスラマバードでふたりに何があったか知ってるの?
ただムチで打ったんじゃなくて深い愛があったんだよ。」と自分の見解を述べていた。

ベレグレービアの醜聞のラストのフラッシュバックシーンではシャーロックはカラチには行っておらず、
マインドパレスで起きた想像でしかないことも示唆されていた。

では事実はどうだったのか?



「シャーロックのマインドパレスでの出来事ではないし、そうすることも出来なかった。
彼はアイリーンの行先はうそを教えられていたから想像上で彼女をテロリストから救うことはできなかったし、
そうしなければいけない理由もない。そう、彼は本当に彼女を救いに行ったんだよ。」とスティーヴンは確証する。

「彼は本当にやってのけたんだ。
ストーリーのもっと早い段階でアイリーンが『私は自分で道を切り拓いてきたの。
欲しい時に欲しいものがどこにあるのか人々から手に入れることが私のやり方よ。
それが特別な力なの。それが私のやり方なの。』と言い、
シャーロックがいくつかのやりとりの後でこう言うんだ。
『僕に首輪はつけられない。』
そして最後の最後に・・・そう、彼はアラビアンナイトの衣装でテロリストたちをめった切りにし、
座っていたアイリーンのところに行き『Oh yes! Talk to me momma!』と言う。
だが、それだけじゃ物足りないから「最後の誓い」を書いている時に
彼らが逃れた後に起こったことを書いたんだ」と、スティーヴンは説明を続ける。

「実は、何が起こったのか気になっていたからそのシーンを書いたんだ。
シャーロックがテロリストたちを切りつけたあとに振り向くと
『僕が多少なりとも君に興味を持っているという事を考えて欲しくないとでも?』と言った。
アイリーンは既に床に落ちていた銃を拾い上げ彼に向けていた。
『そんな事はないけど、私はここから抜け出すためには男装しなければならないの。』
そしてシャーロックは裸にされ、アイリーンは彼の服を着て逃げて行った。
これがあの後に起きた事だよ。」

なぜ、この素晴らしい場面をエピソードに入れなかったのか?

「わりと最近書いたものなんだ。自分でもかなり気になってたからね。
あの夜に起きた事というよりもお互いどんな会話をしたかって事なんだけど。
シャーロックはまたしても負けたわけだからすごく怒ったって事は想像つくよね。」

最後にここではっきりさせておこう・・・シャーロックは本当にアイリーンに打ち負かされたのか?

「一部の人たちは彼は勝ったと言っているが、負けたんだよ。彼女に関心があると認めたからね。
切られたテロリストたちの身体が床に転がっていて彼も血まみれでなんだけど威厳を保とうとするんだ。
『ちょっと近くまで来たからついでにテロリストを切っておこうと思ったんだ・・・君、いたんだね。知らなかった。
別に君が好きだってわけじゃないよ・・・おい、銃を向けるのはやめてくれ・・』
『脱ぎなさい!』
『不公平じゃないか。僕は君を助けたのに!』
それから6か月ごとにこんな事がシャーロックとアイリーンに起きるんだよ。
これが彼らの情熱の夜のアイデアだ。」

以上です。
確かに無駄な抵抗でした(笑)
何だかガイ・リッチー版を彷彿させるふたりですね。ルパンと不二子ちゃんか(笑)
それにしてもさすがモファットさんです。
S4もこの調子で、どうか・・どうか・・・

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