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THE IMITATION GAME - Genius at Play その1

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拙い訳ですが去年の11月にボニー・マクバードさんがブログに載せた記事を訳してみました。
ボニーさんはパソコンのパイオニアのひとりと言われ2003年にチューリング賞を受賞したアラン・ケイさんの奥さまで、
ご自身も映画「トロン」の原案者でプログラムの専門家でもあります。
また、彼女はシャーロック・ホームズのファンでもあるようでホームズの小説も書いています。
今回の記事はSAGのQ&Aの詳細なレポートとともにベネディクトの役作りのためのアプローチがとてもよくわかります。
が、何しろ頭の良い方のレポートなので私の脳が追いつきません(泣)
不明瞭な日本語や誤訳が多々ありますがどうかご容赦いただけたらと思います。

長いので分けてUPしますね。

元の記事
THE IMITATION GAME-Genius at Play


THE IMITATION GAME-Genius at Play

アラン・チューリングの伝記映画「イミテーションゲーム」を「トロン」の原作者が熟考。
テーマはビューティフルマインドと主役です。

イミテーションゲームはScreen Actors Guild(SAG)でベネディクト・カンバーバッチと
監督のモートン・ティルドゥムのQ&Aに続いて上映されました。
私は友人のパティ・スマイリーのおかげで出席でき、中央の2列目に座れました。
SAGeventでの私のベネディクトに関する見解です。



全米映画俳優組合(Screen Actors Guild )は手ごわい観客ですが、
映画と主役、いずれもスタンディングオベーションを受けました。
もしベネディクト・カンバーバッチがこの映画でオスカーをとらなかったら驚きです。

ドイツのエニグマを解読し、同盟国を勝利に導いたコンピューターの天才
アラン・チューリングの悲劇を名演技で雄弁に伝えました。
彼はのちにゲイとして起訴され、41歳の若さで自殺とされる死に至ります。

ベネディクトは複雑な人間性がこの男性の悲劇だと理解しています。
アスペルガーで天才ゆえのぎこちなさとはるか遠くを見据える無限のヴィジョンを持った数学者チューリングは
穏やかなユーモアの持ち主でも知られていました。
この映画は名作です。

映画の最後は素晴らしくそして涙を誘います。
私は現存する最高の俳優のひとりの創造的なプロセスを垣間見れたことに興奮しました。


BENEDICT’S TECHNIQUE

ベネディクトはプロセスについての詳細はあまり話しませんでしたが、
集まった観客に技能についての話をしていました。

私自身、とてもマイナーな役者ですが英国と米国で訓練したので
彼の仕事のやりかたについて未熟ながらも若干のセオリーを持っていました。
しかし、ベネディクトの実際的方法は私の想像をはるかに超えていました。
そして私たちの聞いた話は氷山の一角にすぎない事を確信しました。

誇示する英国人の「外側から内側」にアプローチ(まずはフィジカルな詳細)や、
より典型的な米国人の「内側から外側」(まずは自分を役柄に当てはめる)よりも
むしろベネディクトのプロセスははるかに包括的で百科事典的のようです。

最初にストーリーとキャラクターの精神をマクロレベルで反応させ身体/心/魂にアプローチし、
そして外見的特徴や思考の内部、感情を詳細に掘り下げていきます。

実際、ベネディクトは研究者のように研究を行い印象派の画家のように絵具を精製します。
彼のスピーチは彼のプロセスが複雑にネスト化され内容はとても豊富です。

始まりはゲシュタルト(形態)でした。
彼はスタートレックに取り組んでいる間にスクリプトを読みこのプロジェクトに情熱を感じていきました。
チューリングの功績を詳細に調べ彼の驚くべきヒロイズムとは対照的に単にゲイだというだけで
のちに味わう屈辱と虐待の恐怖をベネディクトはきちんと伝えなければいけないと感じました。

ゲイの男性だけではなく、女性たちにとっても不当な扱いは今日も続いています。
彼はチューリングの顔が通貨に使われてもおかしくないと言います。
最近になってのチューリングへの「恩赦」は遅すぎたばかりでなく、茶番に近いものがあります。
この映画は変化をもたらす助けになるかもしれません。


THE PHYSICAL



彼はアラン・チューリングの身体的なものを具現化したと述べました。
チューリングがどのように動き、どのように身体を傾け、どのように頭をかかえたか、
そして突然相手のほうに身を乗り出すように話に集中しました。

チューリングは、どもっていたわけではないけど彼の声は変に口ごもっているようだと話しました。
この口ごもりは、ベネディクト自身や私の夫(コンピューター科学者のアラン・ケイ)とよく似ていて、
その人の脳が言葉よりも速く動いているときに起こります。



チューリングはマラソンランナーですが走りながらいつもブツブツ言っていました。



彼はわかりづらいユーモアのセンスがあり茶目っ気たっぷりに横を向いてにやりと笑いました。
そして、映画のチューリングの笑顔で切歯が横に突き出していたのに私は気づきましたがその事には触れていませんでした。
(ベネディクトはパレーズエンドのクリストファー・ティージェンス役でも同じように頬に詰め物をしました。)



そして、フィフスエステートで方言のコーチをしていたサラ・シェパードともう一度仕事をしました。


THE EMOTIONAL

しかし、外見はストーリーのほんの一部です。
ベネディクトはアラン・チューリングの感情を掘り下げて調べました。
彼のただひとりの幼馴染み、クリストファーに寄せた深い愛、
クリストファーは彼をいじめから守り暗号に興味を持っていましたが、
孤独な少年を置きざりにしたまま突然の結核で亡くなりました。
チューリングの悲しみは生涯にわたり彼は自分のコンピューターにクリストファーの名前をつけました。

(写真の左側がクリストファー。右側はアラン・チューリング)


チューリングのように、パレーズエンドのクリストファー・ティージェンスもまた
正しく理解されなかったもうひとりの悲劇の人物で、
素晴らしく英雄にふさわしいこの男性も正しく評価されるべきでした。



ティージェンスは架空のホームズです。
孤立した道を歩く天才はただひとりの友人によって心を温められます。



続きます。

こんなところに何ですが、GQのベストドレッサー50位まで公開されていました。
いろいろな方がランクインされていましたが、さて、ベネディクトは何位でしょう。
50 Best Dressed Men in Britain 2015

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