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A Study in Pink Audio Commentary その8

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コメンタリー続きです。

Previous → A Study in Pink Audio Commentary その7



モ:スーがそっくりな建物が並ぶ場所を長い間探したけど結局見つからず特殊効果を使った。
ゲ:よくできていて感謝している。フィルの配役について話そう。
モ:彼はパイロット版にも出演した。オーディションに来てくれて光栄だった。
ゲ:多くの優秀な俳優が来てくれたね。
パイロット版にはもうひとりタクシー運転手が出るからこの役は「タクシー運転手2」だった。
フィルはがっかりしたが次の瞬間びっくりしていた。9ページものシーンがあるからね。
皆熱心に様々な演技を見せてくれたがフィルは誰とも違って冷酷さを持っていた。



ゲ:「タクシー運転手が?」の部分がそうだ。彼の目がきらりと鋭い輝きを持っているのがわかる。
ほかの人々について「愚かなことだ」と言う部分は観る側の心をかき乱すすばらしい演技だ。
モ:彼は具体的な説明はしない。ほんの触りを話すだけであとは胸の内に秘めている。



スー:いい編集だ。
モ:ドアが開くところ?最高だ。チャーリー・フィリップスの編集だ。
ゲ:フィルの演技で気に入っている部分がある。
シャーロックがプレーする番になり彼の子どもについて見事に言い当てる。
フィルが「優秀だな。」と言う時、隠していた弱さが表れる。印象的だ。



スー:スポンサーの話をするフィルがいいわ。
ベネディクトの鼻が見ものよ。不愉快そうに彼の鼻にしわが寄るの。
ゲ:これはどこ?大学だったかな。
スー:カーディフ大学ね。
モ:ステキな部屋だ。使えなくなるところだった。
モ:同じ建物が隣になかったからね。
スー:結局あきらめた。
モ:映像ではでっちあげることができる。



ゲ:パイロット版ではここがベイカーストリートだった。
別の場所のほうが単一な印象を与えずストーリーに合うと思った。
ゲ:ベイカーストリートのシーンは多いし生活の拠点でもある。
もっとロンドンを探索する方が面白い。すべてがひとつの場所で起きるよりね。
モ:バランスが難しい。一話目だからもっとベイカーストリートも見せたい。
だが薬物を捜索するシーンもあるから難しい。
もうひとつの大きな変更点は最後まで意見が分かれた。運転手を撃ったのがジョンだとわからない。
途中でジョンの姿が見えなくなりシャーロックと同じ瞬間にジョンが撃ったということに僕たちは気づく。
だが印象を弱めると思った。このふたりのシーンだけでは単調になる。
それにジョンのストーリーが語られないと最後に違和感が残る。



ゲ:ふたつの場面をうまくまとめられた。別の場面に切り替わっても緊張感が続いている。
「救世主は来るのか」とハラハラさせられるんだ。
モ:お決まりの展開だ。「間に合うのか否か。」銃を持っていることも忘れているからね。
ワトソンがホームズの命を救うというエピソードは原作には出てこない。
何度も助けているイメージがあるが実際はそんなことはしていない。



ゲ:現代版を作るうえでやや現実的でない設定も取り入れる必要があった。
ふたりは金が無いのによくタクシーに乗る。
バスには載せられないからいつもタクシーのの後ろだ。
もうひとつ面白いのはジョンがセンチで使ったリボルバーだ。
ロンドンで銃を持ち歩いたら違法だが大事な設定だ。
従軍時の銃を持つのが彼に合っているだけではなくかつて特定郵便局で強盗事件が多発したことも関係がある。
自分の身は自分で守らなければならなくなった。



モ:銃については何の説明もない。ただ彼は銃を持っている。
軍人にとって不適切なことだけどなぜか持っている。
ゲ:アメリカなら別だ。このシーンが派手な銃撃戦になるよ。
シャーロックは10丁持っている。コートの下にはマシンガンだ。
モ:ただ男ふたりが話すシーンだからいつも心配になる。
だが実に秀逸なツーショットだと思う。ベネディクトとフィルの演技は文句なしだ。
見事なふたりの演技が続く。



スー:見入ってたわ。
ゲ:次に話すのはシャーロックの服装だ。
「きちんとした服装」という原作の記述を基にした。
ゲ:派手でない上質なスーツで保守的なスタイル。
さらに必要になったのがコートだ。それからマフラーも。
ふたり
ゲ:撮影時期が冬だったから必要だったけど見覚えがあるかもしれない。
アメリカの画家フレデリック・ド・スティールの挿絵だ。
大きな下襟のあるコートにシルエットがよく似ている。彼がスーツを着た姿はめったに見ない。
夏は何を着るんだろう。
モ:そのうち決めないとね。ヒーローには定番のスタイルが必要だ。
刑事のような格好ではなく彼独特のスタイルにしないと。



モ:いいコートだ。ラスボーンとブルースを偶然にも踏襲しているようだ。
彼らもステキなコートを着てた。
ゲ:現代を舞台にしているからマントではなくコートだ。
モ:映画ではラスボーンが鹿撃ち帽に手を伸ばすとブルースが「ダメだ。約束したろ。」と。
ゲ:何の約束か気になる。
モ:時代設定を変えた事を認めてる。「1895年じゃないんだぞ。」
ゲ:君もやった。
「シャーロック・ホームズの冒険」の映画にもすばらしいジョークがあるんだ。
「君のせいで変てこな格好をさせられてる。」自分をネタにしていて面白い。



モ:このシリーズが続くならいずれは鹿撃ち帽を出すかもね。
ゲ:ふざけてかぶってたらパパラッチに撮られるとか。
モ:ヒーロー的なことをしたあと鹿撃ち帽姿で写真を撮られそのイメージを植え付ける。
ゲ:ベネディクトの最初の衣装合わせを覚えてる。
鹿撃ち帽でパイプをくわえた彼の写真を3枚、衣装係がメールをしてきた。
一瞬、何だ?と思ったけど、イタズラだったよ。「キマってるでしょ」と言ってた。

続きます。


やはり比べるとパイロット版は本編よりもこじんまりしてますよね。
時間の長さもあるだろうけど行動を広げる事でストーリーにも厚みが出た感じ。
パイロット版も好きですけどね。

この辺りはシャーロックと犯人の頭脳戦にハラハラし、
ジョンは間に合うのか?にもドキドキしてました。

名演技、名場面です。
ピンクは全ての場面が名場面ですよね。

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